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シミ取りクリームで使われる美白成分について

 執筆者: 加治佐 卓也
医学博士・形成外科専門医

美白剤とは、シミ・くすみ治療のクリームなどのことです。

美白剤を使用する時には、効果と副作用のバランスを考えることが大切です。

ハイドロキノンよりは効果が劣るものの、ハイドロキノンの副作用により使用が難しい場合には、トラネキサム酸やルシノール、アルブチンなど他の美白剤への変更を検討してみてもよいかもしれません。

ハイドロキノン

効果の高い美白剤です。

まれに、皮膚の赤みや痛みなどの副作用で使用継続が難しい場合もあります。

許容できる程度の副作用であれば、長期的に見ると、ハイドロキノンの効果を期待できる可能性もあります。

トラネキサム酸

シミの中でも、肝斑やそばかす、老人性色素斑などに対する治療で使用されるのが、トラネキサム酸です。

トラネキサム酸は、濃度に制限はありますが、化粧品にも含まれていることがあります。

トラネキサム酸が含まれる市販薬の「トランシーノ」という名前を聞いたことのある方もいるかもしれません。

トラネキサム酸には、シミのもととなるメラニンを産生する色素細胞の活性を抑える働きあるので、美白効果を期待できます。

トラネキサム酸は、比較的安全に使用できるといわれています。

しかし、トラネキサム酸使用後に下痢や腹痛、血栓などの副作用が起きる場合もあります。

特に血栓は、まれではあるものの、もし起きてしまったら重症になることもあるので注意が必要です。

血栓を起こしやすい年齢と考えられている55歳以上の方は、トラネキサム酸を使用する前に医師の診察を受けるようにしましょう。

トラネキサム酸の詳細>>

トラネキサム酸の副作用について>>

ルシノール

ルシノールには、メラニンの産生に必要な酵素のはやたきを抑えるので、美白効果を期待できます。

ルシノールは副作用が起きる可能性が低いので、安全に使用できるといわれています。

ただし、接触性皮膚炎の報告もあるので、ルシノールを使用後に皮膚の異常を感じたら使用を中止しましょう。

ルシノールの詳細>>

アルブチン

アルブチンは、ハイドロキノンに似た構造をもつ美白成分で、肝斑や老人性色素斑、炎症後色素沈着に対し一定の効果を期待できます。

安全性が高いといわれていますが、接触性皮膚炎の報告もあります。

アルブチンの詳細>>

アゼライン酸

アゼライン酸は、小麦やライ麦などに含まれている天然由来の酸で、炎症を抑える作用やメラニンの生成を妨げる作用があります。

アゼライン酸は、ニキビや酒さ、肝斑、色素沈着などに効果があるといわれています。

副作用としては、皮膚の赤みや熱感、ピリピリとした痛みなどが起きる場合もありますが、経過を見ていると改善することも多く、安全に使える美白剤です。

アゼライン酸の詳細>>

コウジ酸

コウジ酸は、コウジ菌の発酵によって作られる美白成分で、メラニンの合成に必要なチロシナーゼやTRP-2とよばれる酵素の働きを抑える作用があります。

副作用の確率が低いので、比較的安心して使うことができます。

コウジ酸の詳細>>

ビタミンC

ビタミンCは、果物や野菜などに多く含まれる成分です。

ビタミンCには、メラニンの産生に必要なチロシナーゼとよばれる酵素の働きを抑えたり、メラニン自体の色を薄くする作用があるため、美白効果を期待できます。

安全に使用できる成分ですが、ビタミンCの美白効果を高めるためには、使用方法に注意する必要があります。

ビタミンCの美白効果を期待するためには、メラニンを作る細胞に絶え間なくビタミンCを取り込ませる必要があるので、頻回の使用やイオン導入を検討するとよいでしょう。

ビタミンCの美白効果の詳細>>