マリオネットラインが気になりますか?
マリオネットラインは、口角から下に伸びるシワのことを言います。
マリオネットラインがあると、年齢を感じて憂鬱になりますよね。
マリオネットラインができる理由は、一番は皮膚の老化によるたるみが原因です。
マリオネットラインの治療法には、糸によるリフト治療やレーザーなどの照射治療がありますが、いずれも皮膚そのものを若返らせるには不十分と言えます。
また、ヒアルロン酸によるマリオネットライン治療は、繰り返しが必要な上、確率的には非常にまれとは言え、後で述べるような重大なリスクもあります。
実は、マリオネットラインは、お顔の一番下に位置するので、比較的治りづらい場所になります。
ここでは、マリオネットラインの原因と特徴、またお勧めの治療法を整理したいと思います。
ところで、マリオネットラインは、○○をやると悪化するのですが、こちらについても後ほど説明いたします。
こちらを読んでいただき、マリオネットラインの悩みから少しでも解放されるきっかけになれば幸いです。
このページの内容
- マリオネットラインは、グロースファクターでシワ・たるみの程度に応じて皮膚のコラーゲンを増やすと、自然な感じに改善できる。
- 皮下脂肪は、フェイスラインのたるみ・マリオネットラインが悪化するため、人為的に減らない方がよい。(ただし、皮下脂肪が多いとマリオネットラインは深くなる)
- 口元はくすみが溜まりやすい場所なので、シミ・くすみ治療も併用した方がきれいに仕上がる。
目次
マリオネットラインについて
マリオネットラインとは?
口角から下に伸びるシワです。
ちなみに、マリオネットをWikipediaで調べると、以下のようにあります。
マリオネット(仏: Marionnette、英: Marionette)は、人形劇でよく使われる操り人形の一つであり、特に糸で操るものを指す。日本では糸繰り人形とも言う。
マリオネットの語源はフランス語においての「マリオ」「マリア」の親愛形である。ただし、フランス語のマリオネット(Marionnette)は、糸操り人形に限定されず、英語のパペット(puppet)と同義で、動かして楽しむ人形全般を意味する。
参考文献: Wikipedia
マリオネットラインの原因
マリオネットラインができる原因は、頬の外側の皮膚が落ちてくることによって起こります。
特に皮下脂肪が多い場合、皮膚と皮下脂肪はある程度くっついているため、一緒になって重力とともに落ちてきます。
マリオネットラインができる場所は、じん帯があり、皮膚と深いところが強く結びついています。
上から流れてきた皮膚はそこでせき止められてシワ、つまりマリオネットラインができます。
額・コメカミから落ちてくる成分も関与しています。
このように、額・コメカミの皮膚の老化により、支えが失われると、滝のように流れて、口元にたまり、マリオネットラインが書字ます。
マリオネットラインの進行度について
マリオネットラインは、シワの深さにより、以下のように分類できると考えます。
シワの深さに応じた治療法を考える必要があります。
軽度:
全体的な浅いシワ・影が見られる状態。
口元のもたつきが見られる。
軽度の例:例1 例2 例3
中等度:
明瞭なシワが特徴。
シワはあるがまだ折れ癖にはなっていない状態。
中等度のマリオネットラインの例:例1 例2 例3
重度:
口周りに脂肪が多くたまっている状態。
シワの上に厚みがあり、皮膚がかぶさっている。
折れ癖や周りの小ジワを伴うこともある。
重度のマリオネットラインの例:例1 例2 例3
脂肪の厚みがある重度のマリオネットラインの方の例(皮下脂肪が多いと、脂肪の重みや厚みによりマリオネットラインは深くなります)
小ジワがある重度のマリオネットラインの方の例
このような方は、弾力が低下していることが多いです。
マリオネットラインの注意すべき特徴
脂肪の厚み・重みの影響を受ける
体重が増えたり、頬の脂肪の厚みが増えると重みが増します。
それにより、マリオネットラインに負荷がかかり、シワが深くなる傾向があります。
また、脂肪の厚みの影が増すことで、シワが深くなったように見えることが多いです。
例えば、次の方は、目の下・頬・ほうれい線のグロースファクターとメラフェードによる治療を受けられた方です。
マリオネットラインは未治療です。
11か月間で体重が4kg増えたとのことですが、、そのためにマリオネットラインが深くなったように見えています。
施術名:グロースファクター注入療法
脂肪が急に減るとマリオネットラインは深くなる
逆に、激やせをした場合や脂肪吸引・脂肪溶解注射で脂肪が急激に減った場合には、マリオネットラインは深くなることがあります。
皮膚の弾力があれば、皮膚が追い付いてキュッと引き締まるり問題ないのですが、皮膚の弾力が低下している方は、注意が必要です。
皮膚の弾力は、紫外線や加齢などの影響により低下します。
マリオネットラインのあたりは、シミ・くすみがたまりやすい
口角から下にかけては、色素沈着が起こりやすい場所になります。
色があると、特に暗めの場所では、線・シワのように見えるので、注意が必要です。
特に洗面所や電車の窓、エレベーターの鏡を見ると、マリオネットラインが本来より深く見えるので、そういった場所ではあまりお顔をじっくりと見すぎないことをお勧めしています。
次の方は、マリオネットラインは、実際はほとんどありませんが、口元にくすみがあるため、画像を暗くすると、口元のシワが深く見えます。
シミとシワの関係【暗い場所でのシミ・くすみの注意点】
マリオネットライン治療の比較
マリオネットラインの治療法には以下があります。
- ヒアルロン酸注入
- 糸リフト(スレッドリフト)
- レーザーなどの照射治療
- グロースファクター注入
- フェイスリフト(手術)
いずれも一長一短で、それぞれ治療の限界やリスクがありますので、じっくりと検討されることをお勧めいたします。
マリオネットラインの治療法のメリット・デメリット・腫れ具合で比較した時の全体像は、以下の通りです。
当院では、上記の治療法がメニューにありますが、グロースファクターが一番人気があります。
その理由としては、効果が維持される・仕上がりが自然・腫れにくいなどのメリットが多く、ネックになるような大きなデメリットが少ないためです。
それでは、それぞれのメリットおよびデメリットの詳細について解説いたします。
ヒアルロン酸注入
ジェル状の注入物によりシワを持ち上げる治療法です。
マリオネットラインそのものに入れたり、コメカミや頬骨外側付近に入れて、たるみを改善することにより間接的にマリオネットラインに働きかける注入法方があります。
■ヒアルロン酸によるマリオネットライン治療のメリット
- 即効性がある・・・直後に結果が出ます。
- 腫れがほとんどない。
■ヒアルロン酸によるマリオネットライン治療のデメリット
- 繰り返しが必要・・・半年~2年くらいで、吸収されてなくなってしまいます。
- 失明のリスク・・・確率的には低いですが、注意すべきリスクです。
- 内出血のリスクがある。
糸リフト・スレッドリフト
こちらは、糸により皮膚および皮下組織を持ち上げる治療法です。
皮膚自体の質は変化しません。
■糸リフトによるマリオネットライン治療のメリット
- 即効性がある・・・直後に結果が出ます。
- 比較的目に見える効果が出やすい。
■糸リフトによるマリオネットライン治療のデメリット
- 後戻りがあるため、繰り返しが必要・・・数か月~数年くらいで効果がなくなってしまいます。
- 内出血や引きつれ(違和感)などののリスク
- 皮膚そのものの質は変化しないため、笑った時のシワは残る傾向にある。
- 糸は異物であるため、感染が起こった場合、摘出手術が必要となる。
レーザー・高周波などの照射治療
レーザー・高周波などの照射治療は、おもに熱によりコラーゲンを生成する効果が期待されますが、実際は後述のグロースファクターに比べると、それほどコラーゲンが増えるわけではなく、それほど効果はありません。
また、HIFUのように筋膜などの深いところに作用する器械もありますが、皮膚の要因を改善しないと、マリオネットラインが残ったりします。
強すぎる照射治療は、以下のようなデメリットもあることから、STリファームのようなマイルドな治療がお勧めです。
■レーザーなどの照射治療によるマリオネットライン治療のメリット
- 腫れや内出血のリスクが少ない。
- 熱による即時的効果がある。(ただし、熱は数週間~数か月で冷めるので、この効果は一時的なものです)
■レーザーなどの照射治療によるマリオネットライン治療のデメリット
- 実質的な効果がそれほどない。(変化に乏しい可能性)
- 強すぎる照射治療は神経麻痺(しびれ)が起こる可能性がある。
- 強すぎる照射治療は、脂肪組織を破壊してしまい、かえってたるみが悪化するリスクがある。
グロースファクター注入
グロースファクターは、皮膚のコラーゲンを増やし、肌のハリを出します。
頬外側に下がった皮膚は、元の位置に戻り、マリオネットラインは、上からの重みを押し返すことができるようになります。
■グロースファクターによるマリオネットライン治療のメリット
- 効果が何年も持続・・・一度よくなった後は、繰り返しは基本的に不要です。
その理由は、ご自身の皮膚で作られたコラーゲンは吸収されないからです。 - 自然な仕上がり・・・笑ったりしても違和感はありません
- 腫れがほとんどない。
- 肌質が改善するため、笑った時もシワが出にくくなる。
■グロースファクターによるマリオネットライン治療のデメリット
- 内出血のリスクがある。
- 皮膚の弾力が低下している場合、変化に乏しいことがる。
症例写真 | 口角のグロースファクター【口元のたるみ・輪郭改善】
フェイスリフト(手術)
こちらは、皮膚を切って縫う治療法です。
しっかりとした効果を出すためには、耳の前を切り、皮膚をはがして、縫い寄せます。
また、筋膜と呼ばれる、皮膚の下にあるしっかりした膜も寄せることがあります。
しかし、そのような方法では、腫れや内出血のリスクが高くなります。
そこで、当院では、グロースファクターによる治療後、皮膚のハリを出した状態で、「最小限のフェイスリフト」を行うという方法を採っています。
ただし、こちらは最終手段であり、通常は口角のグロースファクターのみでマリオネットラインを対処可能なことが大半です。
■フェイスリフトによるマリオネットライン治療のメリット
- 効果が長期持続する。
- 効果がはっきりと出る。
■フェイスリフトによるマリオネットライン治療のデメリット
- 腫れ・内出血のリスクがある。(上記の中で最もダウンタイムが長いです)
- キズ跡が目立つリスク。(抜糸後しばらくは特に目立つ可能性が高いです)
- 皮膚そのものの質は変化しないため、笑った時のシワは残る傾向にある。
口角のたるみ取り手術(ミニフェイスリフト)【口元のたるみ取り】
当院おすすめのグロースファクターによるマリオネットライン治療
マリオネットラインはグロースファクターの「口角」の部位により治療を行います。

<施術前>

<3か月後>
口元のシワが改善され、若々しい印象になりました。
口角のグロースファクターはどのように作用する?
口角の部位のグロースファクターは、頬の外側を広く注射します。
さらに、マリオネットラインがある方は、シワの部分を強化し、上からの重みを支えられるようにします。
頬の外側の皮膚は、加齢によるコラーゲン減少とともに支えを失って脂肪とともに落ちてきます。
それが元の位置に戻るためです。
ご自分の復元力で戻るので、糸で持ち上げるよりも仕上がりが自然です。
また、頬外側の皮膚にハリがでることで、口横の縦ジワも改善します。
口角のグロースファクターの効果をさらに高める方法
「マリオネットラインの原因」のところでも触れたように、額やコメカミの皮膚は、紫外線により薄くなり、重力とともに頬の外側を流れ落ちてきます。
額のグロースファクターやこめかみのグロースファクターも行うことにより、上の方に支えができ、下への重力の負担が減ることで、マリオネットラインが治りやすくなることもあります(治療例1、治療例2)。
額・コメカミ・口角の3か所をグロースファクターで治療することで、お顔の外側一周をしっかり強化でき、フェイスラインのしっかりした改善や小顔効果が期待できます。
ただし、額やコメカミのみの治療でマリオネットラインが治るということはありません。
マリオネットラインでお勧めしない治療法:脂肪溶解注射・脂肪吸引
脂肪溶解注射などで皮下脂肪を取ってしまうと余計に皮膚のたるみが起こることがあります。
将来は必ず脂肪は減ってくるので、今脂肪を減らすと、将来こけてきてしまい、老けた印象になってしまうリスクがあります。
当院では皮膚のたるみをグロースファクターによりリフトアップさせることで解消し、脂肪溶解注射は結果的にお顔にはほとんど必要ないと考えております。
よく依頼があるのですが、口周りの脂肪溶解注射はあまりおすすめしません。
脂肪を減らしすぎた場合や、将来的に脂肪が減ってきた場合、皮膚が余ってしまい、かえって口元のたるみやマリオネットラインが増えることがあるためです。
【よくあるご質問】口周りの脂肪には脂肪溶解注射が効果的なのでしょうか?
なお、エラのボトックスによる小顔治療でもマリオネットラインが深くなることがあります。
その他、前述の高周波などによる照射治療でも同様のことが起こり得ます。
脂肪溶解注射や照射治療は不可逆的であるのに対して、ボトックスは半年程度で元に戻ります。
マリオネットラインに関するよくあるご質問
力を入れた時だけに出るマリオネットラインはグロースファクターで改善可能ですか?
グロースファクターの「口角・マリオネットライン」を行うと口角が上がりますか?
マリオネットラインの治療方法にはどのようなものがありますか?
口角のグロースファクターで頬の脂肪を増やしたり、こけた感じを改善できますか
グロースファクターの「頬」と「口角」の範囲はどのように違うのでしょうか?
マリオネットラインの治療効果を高める方法には何がありますか?
口角・マリオネットラインのグロースファクターを受ける上で知っておくべきことは?
よろしければ診断ツールをご利用ください
質問に答えていくタイプのツールです。
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