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ハイドロキノンの主な副作用と対策5つ|形成外科専門医が解説

 執筆者: 加治佐 卓也
医学博士・形成外科専門医

ハイドロキノンは、医学的にシミやくすみに効くことがわかっています。

また、濃度に制限はあるものの化粧品に配合されることのある成分なので、ハイドロキノンという名前を聞いたことのある人も多いかもしれません。

ただし、自己判断で使用すると思わぬ副作用が起きることもあるので要注意です。
きれいな肌を目指して塗った美容液で、治療が必要になっては本末転倒です。

ハイドロキノンを使用する前には、副作用にどのようなものがあるかよく理解し、対策も知っておいた方が安心です。

今回は、ハイドロキノンの主な副作用や発生率、対策などについてわかりやすくまとめます。

ハイドロキノンの主な副作用と対策5つ

皮膚の赤み・刺激感・かゆみ(皮膚炎/アレルギー反応)

ハイドロキノンを使用した後に、刺激によって皮膚炎が起きることがあります。

皮膚炎の症状は、皮膚の赤みやピリピリとした皮膚の刺激感、かゆみなどです。

刺激による症状の場合には、2週間程度で自然に落ち着きます。

ただし、赤みやピリピリ感が強い場合、トレチノインを併用している場合には注意が必要です。

赤みや痛みが強い場合には、刺激による強い炎症やアレルギー反応の可能性を考えます。トレチノインは、ハイドロキノンと一緒に使用することの多い塗り薬で、皮膚の代謝を上げるので効率よくシミを落とします。

トレチノインを併用している場合には、トレチノインによる皮膚炎かハイドロキノンによる皮膚炎か区別が難しいので医師に相談した方が安心です。

皮膚の赤み・刺激感・かゆみに対する対策

ハイドロキノンによる皮膚炎の原因は、投与量が多いことがほとんどです。

適切な使用量、使用回数、使用方法を守れば、皮膚炎の症状が改善することが多いです。

また、事前に試し塗りやパッチテストをするとハイドロキノンに対する炎症の出かたやアレルギー反応の有無を確認できます。

パッチテストは、ハイドロキノンを目立たない部分の皮膚に少量塗った後、絆創膏を貼り、24時間後の皮膚の赤みや痛みの程度を見てアレルギー反応の有無を確認する方法です。

もしハイドロキノンの副作用で使用継続が難しい場合には、アゼライン酸などの他の美白剤への変更を検討してみるのもよいでしょう。

ハイドロキノンによる赤みの詳細≫

白皮症・尋常性白斑(白抜け)

ハイドロキノンは、シミの原因となるメラニンを産生する細胞(メラノサイト)自体に対しても作用するので、皮膚の一部が白く抜けたようになる副作用が起きることがあります。

白皮症や白斑などの副作用は、高濃度のハイドロキノンを使用したときに起こりやすいといわれており、5%程度のハイドロキノンでは報告がありません。

まれですが、染毛剤皮膚炎後にハイドロキノンを使った場合に、白斑が起きることがあります。

染毛剤に含まれるパラフェニレンジアミン(PPD)という物質とハイドロキノンの交差感作が原因ではないかといわれています。

交差感作とは、パラフェニレンジアミンとハイドロキノンが似ている物質と身体に認識されて、同じような反応が起きることです。

白皮症・尋常性白斑(白抜け)に対する対策

高濃度のハイドロキノンを使用した場合に起きやすいことがわかっているので、5%以上のハイドロキノンを避けた方がよいです。

染毛剤でかぶれたことのある人は、ハイドロキノンを使用する前に医師に相談した方が安心です。

指趾末端や爪、四肢の色素沈着

68%の高濃度のハイドロキノンをやや長期に、多量に使用し、紫外線を浴びた場合に、皮膚や爪に色素沈着が起きたという報告があります。

また、ハイドロキノンにレゾルシノールやフェノールなどを併用した場合にも色素沈着が起きた例があります。

しかし、使用を中止したところ、色素沈着は元に戻ったそうです。

また、ムダ毛脱色剤を使用している部分に、ハイドロキノンを塗ったところ色素沈着が起きたという例もあります。

ハイドロキノンが、ムダ毛脱色剤によって酸化され、性質が変わったせいではないかと考えられています。

指趾末端や爪、四肢の色素沈着に対する対策

シミ以外の部分へ塗らないように気を付けましょう。

ムダ毛脱色剤に対してアレルギーを起こしたことのある人は、ハイドロキノン以外の美白剤を使用した方がよいです。

外因性組織黒変症

日焼けしてもすぐに黒くなる人や、もともと皮膚の色が濃い人は、ハイドロキノンを使用した後に外因性組織黒変症が起きることがあります。

具体的には、こめかみや頬などに暗青色の色素沈着が起きます。

日本での報告は少なく、南アフリカやインド、ブラジルなどからの報告が多いです。

外因性組織黒変症の明らかな原因はわかっていません。

以前は、皮膚の色の濃い人種において、5%以上の高濃度のハイドロキノンを長期間にわたって使うと起きる副作用と考えられていましたが、最近ではどの人種でも起きる可能性があり、低濃度のハイドロキノン(2%)、短期間(6か)でも起こり得るといわれています。

外因性組織黒変症に対する対策

赤みや痛みなど、皮膚に炎症が起きているような症状がある時には早めに使用を中止しましょう。

外因性組織黒変症が起きてしまった場合には、レーザー治療を行うこともあります。

ハイドロキノンの慢性的な使用による副作用

ハイドロキノンを長期間使用していると、さまざまな副作用が起きることがあります。

すでに説明した皮膚や爪の色素沈着や外因性組織黒変症以外にも、皮膚炎や目の角膜や結膜の色素沈着、外因性組織黒変症部位の扁平上皮癌、白内障の治癒能力の低下などが報告されています。

ハイドロキノンの慢性的な使用による副作用への対策

1年以内に中止して、ハイドロキノンを使用しない期間を作るとよいです。

中止した後は、半年から1年程度してから再開することをおすすめします。

ハイドロキノンの副作用の発生率

ハイドロキノンには、皮膚の赤みや痛み、色素沈着などの副作用が起きることがありますが、具体的な発生率が気になる人も多いのではないでしょうか。

海外の報告では、5%ハイドロキノン製剤で副作用が起きたのは32%、4%ハイドロキノン製剤では25%というものがあります。

また、副作用の発生率には人種の差があることがわかっています。

国内の報告によると、ハイドロキノンを使用した日本人58例における副作用の発生率は15.4(8)でした。

具体的な副作用の症状は、皮膚の赤みが3例、少しの刺激が2例、少しのピリピリとした痛みが2例、かゆみが1例でした。

8例のうち6例は、副作用に対して特に対処しなくても使用を継続しているうちに副作用がなくなったそうです。

残りの2例に対しても、皮膚の炎症を抑える作用のあるステロイド外用剤を使用したところ改善したとのことです。

各国のハイドロキノンの濃度規制

ハイドロキノンは、古くから漂白剤として知られており、各国においてシミや色素沈着に対する治療薬として使われています。

ただし、各国のハイドロキノンの取り扱い方法には違いがあります。

例えば、米国では2%以下のものは市販で入手することができ、化粧品にも含まれていますが、EUでは2001年に化粧品への配合が禁止されています。

日本では、ハイドロキノンによる皮膚の刺激性などの副作用を考慮し、長い間使用を許可されていませんでしたが、各国の対応を見て2001年以降は4%以下であれば化粧品への配合が可能になりました。

医師による処方があれば、4%以上の濃度のハイドロキノンも使うことができます。

ハイドロキノンの副作用に対する予防法5つ

ハイドロキノンの副作用をなるべく少なくするための予防法には以下のようなものがあります。

クリニックを受診し医師の診察を受ける

ハイドロキノンは、市販のものを個人的に購入することができますが、予想していなかった副作用が起きることもあります。

ハイドロキノンを使用する時には、医師の診察を受け、適量を使用することが大切です。

医師の診察を受けていれば、副作用が起きた時にもすぐに相談できるので安心です。

用法用量を守る

ハイドロキノンは、たくさん塗ったからといって大きな効果を得られるわけではありません。

ハイドロキノンを使用する量が多いほど、副作用のリスクが高くなります。

具体的には、重ね塗りなどをせず、シミをカバーできる量だけ塗るようにしましょう。

また、病変部以外には塗らないように注意します。

用法用量を守り、適切に使用することが大切です。

副作用を理解しておく

今回まとめたような副作用が起きる可能性があることを事前に理解しておくと、ハイドロキノン使用後に万が一、皮膚の異常が起きた時にもすぐに対処することができます。

副作用を疑うような症状があった時には、すぐに医師に相談しましょう。

漫然と使用しない

ハイドロキノンは、漫然と使うと効果が得られなくなることや副作用が起きることがあります。

副作用が起きなかったとしても、1年以内にいったん中止し、半年から1年後に再開することをおすすめします。

妊娠中は使用しない

塗り薬として使用したハイドロキノンのうち、3545%が皮膚から吸収されるという報告があります。

妊娠中のハイドロキノン外用が母子に影響を与えるとは言い切れないですが、念のため使用は避けた方がよいです。

ハイドロキノンを使用する前に知っておくべきこと3つ

ハイドロキノンの副作用について説明しましたが、他にもハイドロキノンを使用する前に知っておくべきことがあるので以下にまとめます。

日光性色素斑、雀卵斑(そばかす)では効果を期待しづらい

ひとことでシミといっても、さまざまな種類があり、ハイドロキノンが効きやすいものや効きづらいものがあります。

例えば、肝斑や炎症後色素沈着などの皮膚の浅い部分にできるシミの場合には、ハイドロキノンの塗布だけでも数か月で改善を期待できます。

しかし、日光によるシミやそばかすに対しては、ハイドロキノンだけでは効果をなかなか期待できないので、レーザーや光治療などを検討するとよいです。

医師の診察を受け、適切な治療方法を提案してもらうと安心です。

継続して使用しないと元に戻る

ハイドロキノンを含むいずれの美白剤においても、使用を継続しないと徐々に元に戻るといわれています。

ただし、紫外線を予防すれば、良い状態を長く維持できる可能性があります。

ハイドロキノンの治療中だけでなく治療後も、日焼けをしないようにしましょう。

性質が変わると副作用が増える

ハイドロキノンは、熱や酸素で性質が変わってしまいます。

特に、酸化すると有毒なベンゾキノンになり、副作用が起きやすくなるので注意が必要です。

正しく保管するように心がけ、もし黄色くなっていたり、皮膚に刺激を感じたりするような場合には使わないようにしましょう。

正しく使ってメラニンを減らすには?

まずは上記の副作用に気を付けて使うことが第一です。

ハイドロキノンの顔全体への使い方の詳細はこちらをご覧下さい。≫

どうしてもハイドロキノンが合わない場合は、他の美白剤や美白治療を検討します。

 

まとめ

ハイドロキノンは、塗るだけで気軽にシミを治療することができます。

しかし、思わぬ副作用が起きることもあるので注意が必要です。

ハイドロキノンを使用する前に、今回まとめたような副作用や対策法、予防法などについてよく理解しておくようにしましょう。

ハイドロキノンは個人的に購入することも可能ですが、医師の診察を受け、適切に使用した方が、副作用が起こるリスクも低くなり、安心です。