鼻根部のシワが気になっていますか?
あるいは、今後深くなるのを予防をしたいとお考えですか?
鼻根部の横ジワは、笑顔の際に目立つとやや厳しい・しかめっ面に見える印象を与える場合があり、人相や表情の印象に影響します。
その他、疲れや怒りの印象を強めることがあります。
実は、治療やセルフケアでは、あまり知られていない「やってはいけないNG事項」が鼻根部にはあります。
この記事では、鼻根部のシワ(いわゆるバニーラインや鼻の付け根にできる横ジワ)が気になっている方に向けて、原因の解説からセルフケア、医療での改善方法、クリニック選びや術後ケアまでを分かりやすく解説いたします。
自宅でできる予防や改善法と、根本的な効果が期待できる注入やボトックスの特徴を比較しながら、ご自身に合った対処法の選び方がわかるように書いています。
悩みの見分け方やリスク、費用感、その他あまり知られてない注意点も記載いたしましたので、受診やセルフケアの判断材料としてお役立てください。
鼻根部の横ジワが改善することで、表情が柔らかく見える場合が多いです。
さらに、若々しさや親しみやすい印象が向上することが期待できます。
バニーライン・鼻根部のシワを改善して、本来のすっきりとした表情になられるきっかけになれば幸いです。
目次
鼻根部のシワとは
以下のようなシワになります。
鼻根部のシワは、鼻の付け根周辺に「横方向」(眉毛の間の縦方向のシワは眉間)に入る浅い線または少し深く刻まれた溝を指します。
一般的に「バニーライン」と呼ばれることが多いです。
同じ鼻周りのシワの中には、眉間の縦ジワや鼻背(鼻筋)の影響による影とは異なり、一瞬の表情で現れる表情ジワと、加齢や皮膚の萎縮で定着した構造的なシワの双方が存在します。
バニーラインと鼻根部の横ジワの違いとは?
バニーラインは、笑ったり顔をしかめたりした時に、鼻の付け根横に出る短い放射状のシワを指します。
こちらは、主に表情筋の収縮が原因です。
一方、鼻根の横ジワと呼ばれる場合、よりはっきりと横方向に走る線状のシワを指します。
筋肉の動きにより生じます。
また、こちらが生じる背景として、皮膚が薄くなっていることが挙げられます。
バニーラインと鼻根部の横ジワは、ラインの長さや深さ、刻まれ方にが少し異なります。
バニーラインと鼻根部の横ジワは、治療する上で一括で取り扱う
バニーラインと鼻根部の横ジワは、部位としては鼻根(眉間の下、鼻の付け根)周辺で共通しており、治療する場合はひとくくりにして差し支えありません。
また、両者に明確な線引きはありません。
鼻根部のシワができる原因
鼻根部のシワができる原因としては、皮膚の老化(=皮膚が薄くなる=皮膚のコラーゲンが減る)とともに、鼻根部の筋肉の動きによりシワができることが挙げられます。
また、動かす度にシワは深くなります。
その他、額の皮膚が伸び、鼻根部に負担がかかることも原因の一つです。
皮膚が薄くなる(皮膚のコラーゲンが減る)
鼻根部のシワには、皮膚が薄くなることが根本的に影響します。
コラーゲンやエラスチンが減少すると、動かした時にシワが寄りやすくなります。
また、動かした後にシワが残りやすくなる傾向があります。
皮膚の老化の原因として、主に紫外線や喫煙などがあります。
その他、乾燥は一時的に小ジワが生じやすくなります。
小ジワがきっかけで深いシワに進行することがあります。
このためスキンケアで保湿や紫外線対策を行うというのは理にかなっていると言えます。
筋肉の動き
以下の黄色で囲った鼻根筋が鼻根部のシワの主な原因になります。
その他、上唇鼻翼挙筋も一部関与しています。
原因は複合的なことが多い
鼻根部のシワができる要因は大きく分けて筋肉の動き(表情ジワ)、皮膚そのものの老化(真皮が薄くなる変化)、また、皮膚の老化の原因となる生活習慣(環境による外的ダメージを含む)が主要因です。
生活習慣では乾燥・紫外線・喫煙・栄養不足などが皮膚の再生力を落とし、表情クセや長年の表情筋の使い方がシワを定着させます。
これらは単独で起こることは少なく複合的に進行します。
多くの場合は、複合的に原因を見極めて対策を組み立てることが重要です。
鼻根部のシワのセルフケア
自宅でできる改善法には、マッサージやストレッチ、保湿と美容成分の投入、表情クセの矯正がよく言われています。
これらを組み合わせて継続することで浅いシワや目立ちにくいレベルの溝は改善可能かどうかで言えば、ほぼ難しいと言えます。
特に折れ癖になっている場合は、セルフケアでは治すことは難しいです。(今後深くなることは多少予防できます。)
ただし、小ジワ程度であれば、一時的に緩和することは可能です。
鼻の付け根マッサージ
鼻根部マッサージは指腹で優しく行い、摩擦を減らすためにオイルやクリームを併用してください。
具体的には鼻の付け根から頬骨に向かって左右に軽く押し流す、鼻すじを縦方向に伸ばす、鼻周りの筋肉を軽くほぐすように円を描く動きを1日1回5分程度行うことを推奨します。
ただし、マッサージでは、実質的な改善は期待できないことにご注意ください。
参考:
マッサージによるリフトアップ【顔のたるみへの効果と注意点】>
保湿・美容成分
保湿はスキンケアの基本です。
ヒアルロン酸やセラミドを含む化粧水やクリームで角質の水分保持を高めることが保湿には重要です。
また、ビタミンC誘導体やトレチノインやレチノール(ビタミンA誘導体)、ペプチド類は、真皮のコラーゲン合成のために有用ですが、多少刺激等の副作用がある場合もあるため、使用方法に注意が必要です。
紫外線対策を日常的に行い、夜間のスキンケアで成長修復を促すことが、地道ですが、長期的な改善(ただし、予防寄り)につながります。
表情癖を直す
表情癖の修正は、まず自分の癖を自覚することから始まります。
鏡や写真で笑顔やしかめ面を確認し、無意識に行っている動きを意識的に抑えるトレーニングを行ってください。
習慣化にはリマインダーや表情筋トレーニングを取り入れると有効です。
柔らかい表情を作る練習は人相改善にも有効です。
バニーラインは、鼻をすぼめる筋肉や鼻周りの小さな表情筋が繰り返し収縮することで生じます。
これらの筋肉が癖になっていると、一時的なシワが徐々に刻まれ、動かす度に徐々に溝が深くなる場合があります。
したがって、表情クセの自覚と意識的な改善が効果的です。
自己流ケアで悪化させないためのポイント
自己流ケアで注意すべき点は、過度の摩擦や強い力、刺激性の高い成分の誤用で皮膚バリアを破壊してしまう点です。
皮膚のバリアが壊れると、小ジワが生じたり、炎症後色素沈着ができる原因となります。
マッサージは力を入れすぎないことやレチノールなどの導入は低濃度から行い、肌荒れがあれば中止することも重要です。
顔の表情筋トレーニングで、力を入れすぎて逆にシワが深くなるということもありがちなので、お気を付けください。
参考:
筋トレ・体操・顔ヨガによるリフトアップ法【効果と注意点】
鼻根部のシワに対するお勧めの治療法
鼻根部のシワの治療法として、以下のようなお勧めできる選択肢があります。
ボトックス
ボトックスは、筋肉の動きを抑えることでシワを改善したりする効果があります。
効果が出る時期と持続期間
通常2~3日後から効果が現れます。
2~3週間で効果が最大となります。
3~4か月程度持続した後、数週間かけて徐々に効果がなくなってきます。
6か月以内に効果はなくなります。
ボトックスの副作用・リスク・危険性
内出血・・・程度には個人差があります。
表情が固くなる・・・筋肉が動かしづらくなるため、うまく表情が作れず、不自然な印象になることがあります。
グロースファクター注入療法
グロースファクターとは、元々人体にあるたんぱく質の一種です。
薬剤化されたグロースファクターの皮膚への注射により、皮膚にある線維芽細胞を刺激し、紫外線や加齢などの影響で減少した皮膚のコラーゲンを回復し、シワ・たるみに働きかけます。
効果が出る時期と持続期間
約半年かけて徐々に効果が現れます。
ご自身の皮膚で作られたコラーゲンは、1回で長期にわたり効果が持続します。
そのため、繰り返しの治療を避けたい方にお勧めです。
グロースファクターの副作用・リスク・危険性
内出血・腫れ・痛み・凹凸等があります。
あまりお勧めしない治療法:ヒアルロン酸
一般的に、鼻根部のシワに対する医療による改善には、ボトックス注射以外にヒアルロン酸注入があります。
ヒアルロン酸注入は、皮膚の直下のボリュームを補うことで、溝やシワを物理的に埋める効果があります。
ヒアルロン酸は、時間とともに吸収されるため半年から2年くらいで再注入が必要になります。
ヒアルロン酸注入をお勧めしない理由
実は、ヒアルロン酸(その他脂肪注入)では以下の副作用がごくまれに起こりえます。
・失明
これらは一定の確率で起こりえるものです。
さらに、これらは起こるとしたら、1時間以内急激に起こり、一生重篤な後遺症を残します。
もしヒアルロン酸を1~2年に1回くらいのペースで継続された場合、何回目かでこういったことが起こるかもしれません。
(場合によっては最初の1回で起こることもあります)
以下の論文は、それぞれ2015年1月までおよび2015年1月から2018年9月の間において、ヒアルロン酸や脂肪注入などのフィラー(リフトアップの注入剤)注入後に起こった失明の事例をまとめたものです。
Aesthet Surg J. 2019 May 16;39(6):662-674.
Dermatol Surg. 2015 Oct;41(10):1097-117.
2015年1月までおよび2015年1月から2018年9月の間では、それぞれ98例と48例の症例報告がありました。
2015年1月までの98例の症例報告
・失明が起こった注入部位・・・眉間(38.8%)、鼻部(25.5%)、ほうれい線(13.3%)、および額(12.2%)
2015年1月から2018年9月までの48例の症例報告
・失明が起こった注入部位・・・鼻部(56.3%)、眉間(27.1%)、額(18.8%)、ほうれい線(14.6%)
※上記期間において失明を起こした注入物・・・98例のうち81.3%がヒアルロン酸によるものでした。
鼻根部のシワ治療のためのクリニック選びと施術前後の過ごし方のポイント
クリニック選びでは、施術経験、症例写真、カウンセリングの丁寧さ、使用する製剤の信頼性、アフターケア体制を確認することが大切です。
事前カウンセリングでご不安やご希望を率直に伝え、医師が的確に説明・代替案を示せるかをチェックしてください。
費用だけで判断せず、トータルの安全性と仕上がりの自然さを基準に選ぶことが重要です。
医師の見極め方のチェックリスト
医師を見極める際は、以下のポイントを確認してください。
・症例写真が豊富で自分の希望に近い症例がある
・施術リスクや代替案をわかりやすく説明できる
・実際に注入する施術手順を明示できる
・治療後のトラブル時の対応体制が整っている
施術前の相談で確認すべきこと(期待値・時間・ダウンタイム)
施術前には期待する変化の具体例、施術時間、麻酔の有無、ダウンタイムの目安、費用総額、アフターケアの有無を必ず確認してください。
また持病や服薬歴、アレルギーの有無を申告することが安全な施術につながります。
ご不安点が残る場合は、セカンドオピニオンを活用するのも有効です。
生活上の注意点
施術後は運動やサウナ、アルコールの大量摂取を指示通り控えることなどが、腫れや内出血を悪化させないポイントになります。
日々の保湿と紫外線対策を継続し、食生活や睡眠を整えることで効果の持続性がより高まります。
再治療の目安
再治療のタイミングは使用製剤や個人差で異なります。
効果が薄れてきたと感じたらご検討ください。
ビフォーアフターを見る際の注意点(自然さ・表情の違和感)
ビフォーアフターを見る際は、同じ表情・照明・角度で比較されているかを確認し、自然な笑顔での変化を重視してください。
劇的に変わることを過度に期待せず、不自然にならないことを優先することが長期的な満足につながると考えます。
よくあるご質問(Q&A)
ここではよく寄せられる副作用・効果・施術の可否などに関する疑問に回答いたします。
鼻根部のシワを治療すると、鼻筋や鼻根のボリュームが整うか?
鼻根部のシワ治療では、鼻筋は変化しません。
鼻の付け根のシワは自分で完全に消せるか?治療が必要なケースの見分け方は?
非常に浅く一時的に出る小ジワ程度なら湿や表情習慣の改善で目立たなくなることがあります。
しかし、真皮の問題により深く刻まれた溝になっているシワは、自己ケアだけで完全に消すのは難しい場合が多いです。
鏡で笑ったときにしわが消えない、または常に溝が残っている場合、特に折れ癖になっている場合は、治療を検討した方が効果的です。
一般的に、施術を受けられない人は?注意が必要な持病や薬の例は?
妊娠中・授乳中の方は、基本的に注入やボトックスは避けることが推奨されます。
また出血傾向のある薬(ワーファリン等の抗凝固薬)や免疫抑制剤を使用している場合は、リスクが高くなるため事前に申告が必要です。
まとめ
安全に鼻根部のシワを改善するために、原因の見極めと適切な手段選択、継続したケアの三本柱が重要です。
セルフケアで改善が難しい場合は、安全性と自然さを重視した治療が有効です。







